日本酒ってよく分からない!
日本酒を飲まなかった頃の僕は、こんな風に思ってました。
そこで、これを読めばとりあえず及第点くらいの知識を、簡単にまとめておきます。過去の自分に読ませよう!ビバ!タイムパラドックス!
ざっくりとした製法
① 精米
酒造好適米と呼ばれるお米の外側を、専用の精米機で削る。俗に言う、磨きと呼ばれる工程。
ラベルに書かれている精米歩合〇〇%とは、精米後に残ったお米の割合を表しています。
一般的に、精米歩合が低いほど、スッキリとしたお酒にができる、と言われています。
② 洗米・浸水・蒸し
文字通り、洗って水に浸して蒸す工程です。米に吸わせる水の量や、どの程度の蒸し具合にするかで、日本酒の仕上がりに大きく影響します。
麹(こうじ)と酒母(しゅぼ)、醪(もろみ)を作る工程毎に造られます。
③ 麹造り・酒母造り
麹造りとは、蒸米に麹菌を付着させて麹菌を増やす工程で、後の工程で米の糖化に使われます。
(麹造りに使われるお米は麹米、それ以外に使われるお米は掛米と呼ばれています)
酒母造りとは、蒸米に酵母を入れて酵母を増やす工程で、後の工程で糖のアルコール化に使われます。
④ 醪造り
蒸米に、③で作られた麹と酒母、そして水を数回に分けて桶(タンク)に入れて発酵させる工程。
この時の温度管理(と精米歩合)によって吟醸系とそれ以外のお酒に分かれます。
⑤ 上槽・滓引き・濾過
上槽は醪からお酒を絞り出す工程です。
滓引きは、お酒の底に余分な物が沈殿するのを待って上澄みと分ける工程です。
濾過は滓引きでも残った余分なものを濾過して取り除く工程です。
⑥ 火入れ
出来上がったお酒を加熱して、発酵を止める行程で、通常は貯蔵前と瓶詰め前に火入れを行います。
火入れの加減でも味がガラッと変わるので意外と重要。
⑦ 貯蔵・出荷
無濾過生原酒を筆頭にした新鮮さが売りなものは直ぐに出荷。
「ひやおろし」などの秋に出荷されるものや、一年寝かせてから出荷されるお酒もあります。
蔵によっては十年以上寝かせたりもします。
日本酒の種類(原材料及び製法による分類)
ざっくり純米系とアル添系に分かれます。どっちが良いかは好み。
純米系
使用原料:米・米麹・水
純米酒 使用原料以外特になし
特別純米酒 精米歩合:60%以下 または 特別な製法
純米吟醸酒 精米歩合:60%以下 かつ 吟醸造り
純米大吟醸酒 精米歩合:50%以下 かつ 吟醸造り
香味及び色沢が良好との条件もありますが、明確な基準では無いため省いています
純米系は、純粋に米のみで作られた日本酒で、お米本来の旨みを楽しめるお酒が多く、初心者の方が飲むなら純米系をお勧めします。
アル添系
使用原料 米・米麹・水・醸造アルコール(普通酒以外は白米1トンにつき120Lまで)
本醸造酒 精米歩合:70%以下
特別本醸造酒 精米歩合:60% または 特別な製法
吟醸酒 精米歩合:60%以下 かつ 吟醸造り
大吟醸酒 精米歩合:50%以下 かつ 吟醸造り
普通酒 上記原料に加え、米・米麹の総量以下なら酒粕、糖類、その他諸々を使用可能
香味及び色沢が良好との条件もありますが、明確な基準では無いため省いています
アル添系は、香味などを良くする目的で、醸造アルコールが添加されています。厳密には混成酒になりますが、日本の酒税法上は清酒です。経験上ですが、アル添系は、人によって悪酔いする気がします。
初めて買うなら
「純米吟醸酒」がおすすめ!
これから日本酒に入門するよ、って人にお勧めなのが、「純米吟醸酒」です。呑兵衛の人が蔵を知るために飲むのは「純米酒」がベストですけどね。
理由その1 純米系だから
米と米麹のみで作られているから、日本酒本来の旨みを強く感じることができます。
アル添系はクセというか、独特の風味が好みが分かれると思うんですよね。
本音は醸造アルコールの原材料が明記されてなくて怖いから。
理由その2 吟醸酒だから
吟醸造りによって醸し出される独特な香味は、お米からこの香りが出せるのか!
と、発酵の妙を感じることができます。
理由その3 お手ごろ価格だから
一本あたり1500円前後で購入できるのも、純米吟醸酒の良いところ。
ちょっと居酒屋で一杯引っ掛けていこうかな。って値段で買えちゃいます。
因みに、純米大吟醸だと2000円辺りから、上は数万円以上するものまであります。
おわりに
どうでしたか?何と無く分かった気になりませんか?
最初はそのくらいで良いんです。
次回は、酒米編にでもしようかな〜
では、次回!