笑四季酒造「貴醸酒 MONSOON(モンスーン) 山田錦」 ってどんな味?【日本酒レビュー】

笑四季酒造「貴醸酒 MONSOON(モンスーン) 山田錦」 ってどんな味?【日本酒レビュー】

「貴醸酒 MONSOON 山田錦」とは

今回の「モンスーン」は貴醸酒。

貴醸酒(きじょうしゅ)とは、日本酒を造る際、仕込み水の何割かに酒を使用して造られたお酒のこと。

本醸造などのアル添酒との違いは、アル添酒が醸造後の醪(もろみ)に醸造用アルコールまたは焼酎を添加して味の調整とコストを下げることが目的なのに対し、貴醸酒は酒母や醪を仕込む段階で使用する水の何割かを日本酒を使って味わいを追求をしたコストのかかる製法であると言うことです。

要するに、酒を使って作られたお酒

国賓の晩餐会にフランス産のワインやシャンパンが使われるのを見て、「このような場面に合う高級な日本酒として、酒で仕込んだ酒を作る」というコンセプトのもと開発したものである出典:Wikipedia/貴醸酒

う〜む、高級酒というコンセプトなのか。

笑四季のお酒といえば、「赤い糸 越神楽 生」を先日レビューしていますが、味わいは全く異なると思うので、期待が高まります。

「貴醸酒 MONSOON 山田錦」ラベル情報

特定名称:未記載

原料米:滋賀県産山田錦全量使用 精米歩合:50%

アルコール度数:17度 製造年月:2017.2.2

蔵元情報

笑四季酒造株式会社 所在地:滋賀県甲賀市水口町本町1-7-8

数年前に路線変更で甘口至上主義を宣言して以降、様々な試行錯誤を重ねて、現在進行形で進化中の酒蔵さんです。

HP:http://www.emishiki.com/index.html

レビュー 唎酒日:2018/09/30

色合い 照りのある色づき

色の濃さ ★★☆☆☆

色づいてはいますが、透明感のある綺麗な色合い。

ほかの貴醸酒と比べたことがないのですが、酒屋で一年ほど低温貯蔵されていることも影響してるのかな。

香り 口に含むと完熟メロン

香りの強さ ★★★☆☆

リンゴを思わせる甘い香りですが、口に含むと完熟したメロンのような濃くて甘い香りに印象が変わります。

吟醸香自体はそこまで強くないので、人によってはフーゼル油臭を少し感じると思います。

個人的には何となくアル添酒寄りの香りに感じます。

味わい 甘さ際立つデザートのよう

甘味 ★★★★☆

酸味 ★★★☆☆

苦味 ★☆☆☆☆

旨味 ★★★☆☆

しっかりとした甘さがあり、絡みつくような味わいですが重くはなく軽快な飲み口。

酸味はありますがそこまで強くなく相対的に甘みが際立っている印象。

苦味は気にならない程度。

呑み下す時の刺激は僅かで、後味にも甘味を感じます。

温度での違い

冷酒 ★★★★☆

もったりとした濃厚な口当たり、濃くて深い甘さをしっかりと感じつつも、確かな酸味がありほのかに苦味。

甘味の陰に隠れていますが、旨味もあります。

呑み下す時の刺激は少なく、後味には甘さが残りますがかすかに収斂味があります。

甘みが口にじんわりと広がる感じ。

グラス(冷酒) ★★★☆☆

口当たりが少しシャープになって、甘みより先に酸味とかすかな苦味を感じます。

甘味は後から口の中に広がってきます。

完全に好みですが、グラスよりもお猪口で飲む方が合っていると思います。

冷や酒(常温) ★★★★★

口にした時に軽い酸味が先に来ますが、冷酒に比べて甘味をより強く感じ、そこに苦味が溶け込んでいます。

呑み下す時の刺激は強くなって、後味の苦味と収斂味で引き締まった印象を受けます。

酸味が少し立ちますが、この飲み方がいちばん素直で甘さの際立つ味わいなのでオススメ。

お燗(ぬる燗40℃前後) ★★★★★

酸味の主張が強くなって、後から強い甘みと相まって刺激的な味わい。

呑み下す時の刺激は少なくなって、後味は酸味が際立つ。

冷やとは違った表情で、不思議と元気が出てきます。予想外にアリな飲み方です!

燗冷まし ★☆☆☆☆

酸味が強く残っていて、甘味はあるが苦味が強い。

呑み下す時の刺激は少ないが、後味に何とも言えない苦味が残る。

燗付けするのはオススメだけど、燗冷ましになる前に飲んでしまう方が良い。

番外:水割り(1:1) ★★★★☆

苦味の少ないお酒なので試しに水割りにしてみました。

味わいとしては、少し酸味を感じる甘くてスッキリとした飲み口になります。

邪道ですが、甘さが抑えられてより軽い飲み口で飲みやすい。

番外2:ロック ★☆☆☆☆

甘みが弱まって、酸味と苦味が強く感じます。

邪道ついでにやしましたが、この飲み方はオススメしません。

総評 なにかひとこと

笑四季の甘口至上主義を地でいくような「甘い」お酒。

酸味が少ないのでより甘さが引き立っていて、旨味はあまり強くないので甘さの割に軽い飲み口なので意外とスルスル呑めます。

同じ濃厚甘口でも、誉国光の麹九割九分とは明確に味わいが異なっています。造りが全く異なるおで当然ですが、麹九割九分がどっしりとした重みを感じるのに対し、モスーンの方は軽やかさを感じます。(と言ってもモスーンも濃厚甘口の部類です)

とは言ってもかなら甘く感じるお酒なので、これだけを淡々と飲むには少し辛いところがあるので、ちびちび飲むか、何か食事と合わせたいお酒。

ただ、これ自体がデザートと思えるほどに甘いので、肴として何を合わせるのかに迷うお酒なので、素直に食後のデザートとして冷酒か冷やで飲むのがベストな気がします。

それでも、あえて料理と合わせるのであれば、中華料理と合わせるのに向いてます。

何となく善醸酒っぽいなぁと思ったからなのですが、作り方として仕込み水の代わりに酒を使うと言う点が似ている事もあって、濃く辛い味付けによく合います。

ぬる燗だけは、なぜか和食に合いそうな予感。

あすすめ度

初心者 ★★★★★

苦いとか酸っぱいと言った雑味が少なく、甘味の際立つ飲み口なので、入門酒としてオススメな一本。一人で一本飲みきるのはキツイので、パーティなんかで数人が集まった時にのみのに適しています。

中級者 ★★★★☆

日本酒に慣れていない甘めなお酒が好きな人と一緒に飲む時にオススメなお酒。食後にちびちびと晩酌するのにも適しています。

上級者 ★★★☆☆

辛口も甘口も渡り歩いた上級者の人には物足りないかもしれない、と言うのが正直なところ。ただ、貴醸酒と言うジャンルを知るには雑味の少ないオススメの一本。

呑み終わって 2018/10/01

開封して一晩経つと少し酸がでてきたかな?と感じました。

酸味によって味が引き締まった印象を受けるので、どちらかと言えば好ましい変化です。

貴醸酒だからなのか、それとも笑四季の甘口至上主義によるとことなのか、呑み始めから呑み終わりまで、甘味の主張がはっきりとしたデザート感覚で飲めるお酒でした。

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