風の森 秋津穂 純米しぼり華(開栓6日後)
少し前に利き酒をした「風の森 秋津穂 純米しぼり華」の裏ラベルにこんな一文がありまして、
風の森には開封直後、発酵由来の炭酸ガスが含まれていることがありますので、初めは搾りたての味わいを、消えた後はいっそう円熟した味わいをお楽しみ下さい。
ラベルに書かれていたので、炭酸ガスが抜けた頃合いとして6日後の今日、再度利酒を行いました。
開栓してすぐのレビューはこちらの記事「風の森の秋津穂 純米しぼり華はどんな味?【日本酒レビュー】」
唎酒2018/08/21 開栓日2018/08/15
香りの変化 より日本酒っぽくなる
開栓直後とに感じたリンゴ系の甘い香りは弱まり、フーゼル油臭を強く感じます。より日本酒らしいと言えばらしいのですが、好みが別れる香りです。
味わいの変化 シャンパンらしさは無くなる
冷酒
開栓してすぐ飲んだ時に感じた甘みはどこかに隠れてしまい、相対的に酸味と収斂味に近い苦味を強く感じる様に変化しています。
呑み下す時に刺激は殆ど感じませんが、その後舌の上に収斂味が残ります。
グラスにて
シュワシュワした泡はなくっています。盃で呑んだ時よりアルコールっぽい香りが強調され、味わいも酸味と収斂味を強く感じてしまういます。グラスで飲むにはあまり適していない印象です。
冷や酒
酸味がより際立った味わいで、口の中に入れるとアルコールがフワッと広がります。
呑み下す時も喉に若干の刺激があり、その後口の中には酸味が残ります。
お燗(上燗45℃前後)
フーゼル油臭が弱まり、味わいは酸味が立ちますが甘みや旨味をほのかに感じ、収斂味はあまり感じなくなります。
燗冷まし
お燗に比べ、甘みは残っていますが、酸味が少し強くなり、旨味がより深くなった様に感じます。これはこれでありな気もしないでもない。
色合いの変化 変化なし
シュワシュワとした炭酸ガスは無くなっているのが違うくらいで、色合いの変化はありません。冷蔵保存では6日程度で色は変化しないので、当たり前と言えば当たり前。
総評 開栓直後に飲み切った方がいいかな
全体的に日本酒らしく変化しているので、肴には和食が良さそう。白身魚の塩焼きやアサリの酒蒸しと言った塩で味付けした魚介の旨味によく合いそうです。
ラベルに”円熟した味をお楽しみ下さい”とありますが、開栓直後の香りの良さや発泡感こそが低温醸造による個性だと思うので、個人的には開栓直後〜翌日までに飲んでしまう事をおすすめします。
あすすめ度 開栓直後に比べて
初心者 ★★☆☆☆
開栓直後よりも日本酒感が強くなるので、できれば開栓直後に飲み切ってしまった方が良いです。居酒屋なんかで頼む時は開栓からどれだけ経ってるかを聞いて、開栓の翌日くらいまでがおすすめです。
中級者 ★★★☆☆
日本酒の味の変化を知るには良い機会なので、瓶で買って開栓して呑み切れなければ試してみるのも良いかなって程度です。
上級者 ★★★★☆
酸が立っていて収斂味を感じるお酒が好きな玄人の人にオススメしたいお酒です。口の中がキュッと締まる感覚は癖になるとハマります。