買ったのは2年くらい前ですが、それから畑や野菜ハウスで使ったり、作業機械のメンテナンスでも活躍してくれてます。
LEATHERMAN REBARとは
米レザーマン社のマルチツール。初期モデルを継承した、スタンダードなデザインのモデル。
片手でナイフを取り出せるWAVE+などと比較され、「閉じた状態」でアクセスできる外部ツールのない設計は「不便」と言われることが良くある。
裏を返せば、閉じた状態で一切の機能にアクセスできない事により、閉じた状態で「意図せずツールが出てしまう」可能性が低くなりので安全性が高く、スーパーツール300とともに根強いファンも居る。
厚手の手袋をした状態だと、プライヤーと切り欠きのあるナイフ類以外のツールが取り出し辛い。
使用していて「安全」を実感する部分として、閉じた状態で使う場合は、使用中にロックが外れてもツールに指を挟まれ無いというのがある。
ロックが外れてツールが折りたたまれようとしても、写真のように反対側のハンドルに当たって止まるので、ナイフで指を挟む事は無い。
ツールが折りたたまれたときにハンドルに当たる部分も、形に合うようにカットされているので、ツールが傷付いたり痛むこともない。
各機能について 合計:17
17機能って言うのは、無理があるなぁ、と思うんだけれど、レザーマン公式の機能名に沿って各機能をレビューしていく。
・ニードルノーズプライヤー
LEATHERMANのメイン機能であるペンチ。
写真で見てわかるように、だいたい1.5〜2.0mmくらい開度で並行になるので、この部分で針金や番線などを掴んで曲げる場合は、直径2.0mmくらいまでが1番使いやすい。
先端の厚みは2mm、最も厚い部分の厚みが8mmで、あまり無理な力がかかると、プライヤーの噛み合わせが歪むので注意が必要。
・レギュラープライヤー
プライヤー部分は小さいので、ナットやパイプであれば5mm以上、11〜12mmが最大値という感じ。
取替式のワイヤーカッターが嵩張っていて、ナットなんかに使用する場合、滑りやすく舐めやすい。
・154CM取替式ワイヤーカッター
単線2mm位まで、被覆込みで6mmまでは問題ないが、プライヤーとの兼ね合いで幅が狭いので、電工で使うVVF3芯とかは厳しい。
電子工作用の細い撚り線や、布巻きの電線なんかは切りそこねる。
・154CM取替式ハードワイヤーカッター
ワイヤーカッターの根本の部分。太く固い線を切る時に使う。
幅的に単線2.6mmのくらいの針金までなら、さほど不安なく切れる。3.2mmはギリギリという感じで、4mmは無理。
正直、154CMにしては硬度が出てないと感じる。
・電線潰し
圧着端子をかしめることができる。
ただ、電子工作用くらいの細い電線用くらいしか、強度的には使えない。
ワイヤーカッターは細い撚り線が苦手なので、チグハグな部分とも言える。
・420HC直刃ナイフ
リーバーのメインナイフ。刃厚が薄く、もともとの刃付けもよいので切れ味は鋭い。
刃厚が薄く、根本が抉れた形になっていることもあり、あまりハードな使い方には向かない。
キャンプで使うなら、チョッピングはできないが、フェザースティックは作れる。食材を切り分けたり、焚き火しながらチーズやハムを切るのには使える。
ただ、刃が内側を向いているので、まな板で食材を切る場合、ハンドルの厚み分浮いてしまうので、包丁のような快適さは皆無で、これは波刃にも共通している。
・420HC波刃ナイフ
波刃ナイフ。こちらも箱出しからよく切れる。
より紐を切る時に使用するのが主で、シートベルトカッターとしても使うことができる。
切り口が荒れるので、食材に味を染み込ませたい時なんかは、あえてこっちで切る事もある。フランスパンなどの固いパンを切る時にも使える。
研ぎ直しが面倒な
・木工/金属用ヤスリ
表裏でシングルカットとクロスカットがあり、焼きがしっかり入っているので、木材だけでなく、軟鉄(針金やなまし線)を切断したあとのバリ取りに使える。
片側の縁にもヤスリがついているので、金鋸、塩ビパイプカッターとして使用できる。
ビクトリノックスの方が目立てが細かいので、爪ヤスリとして使うならビクトリノックスか、ダイヤモンドヤスリの付いたシリーズのおすすめ。
・ノコギリ
8cmあるかないか、という長さではあるものの、ノコギリとしての切れ味は割と良く、手や足でへし折るには少しキツイ直径3〜6cmくらいの木を切れる。
・マイナスドライバー (S)
先端幅が3.5mm、JIS規格ではないので、日本製品に対してマイナスドライバーとして使える場面は少ない。
Lよりは使える場面が多い。
・マイナスドライバー (L)
日本ではあまり使われない先端幅7mmで、かつ先端厚が1mmを超え、JIS規格と異なるために、こちらもマイナスドライバーとしては使い所が難しい。
塗料の蓋開けなどの用途に使うなら強度的に問題ないが、靭性が若干低く、強度限界を超えると欠けるので、力をかけるときは注意。
・プラスドライバー
こちらもJIS規格では無いと思われるが、No.2サイズとして使える。食いつきも良いので割と重宝する。
ただ、ネジロック剤などが使われていると、本体がしなる感じがして、強度不足を感じることもある。
ビクトリノックスのフィリップス規格のNo.1/No.2兼用ドライバーと比べたら圧倒的に使いやすい。
・紐通し穴付きキリ
個人的にはビクトリノックスのキリと比べて劣ると感じるが、最低限の仕事はする。
・定規 (20.32cm/8インチ)
本体の外周に刻まれている。表と裏にインチ規格とcm規格が刻まれている。REBARはインチ規格で作られているので、LTJ公式サイトでは(19cm/8インチ)と書かれているが、正確には(20.32cm/8インチ)である。
スタート位置が分かりづらいが、本体の端が0位置。インチは左から、cmは右からメモリが始まる。
cmの目盛は、シンワの定規を当ててもズレはなく、そこそこ正確なので、地味に使える。インチは、インチ定規を持ってないので未確認だけど、cmが正しくてインチがズレてるって事は、流石にないと思う。
・栓抜き/缶切り
栓抜きとしては王冠が傷付くけど開けられるし、缶切りとしても慣れれば普通に開けれる。
・ワイヤーストリッパー
栓抜き/缶切りの根本に付いている「く」の字にカットされた部分の事。電子工作レベルの細い撚り線には向かないが、家庭配線くらいの太さなら使えるかな?という使用感。
(正直、使いづらく、ナイフで剥いたほうが早いし確実)
2023.02.10 一部画像差し替え
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