日本酒といえば「酒米」が大事。
と言うことで、今回は酒米についてのお話です。
酒米とは
酒米というのはお酒造りに適したお米のことで、酒造好適米とも言います。私たちが食べているお米は、食米とか飯米と呼ばれていて基本的には区別されていますが、食米から日本酒が作られる事もあったり、主に酒造用途だけど食べても美味しい酒米ってのもあったりします。
酒米に求められる要素
1.大粒
粒が大きければ、それだけ高度精米に耐えられます。
2.心白発現率が高い
心拍とは酒米の中心から楕円に広がる白い部分の事で、心拍発現率が高いお米は糖化・発酵に適しています。
3.低タンパク低脂肪
低タンパク低脂肪であれば雑味の少ないスッキリとした綺麗なお酒になり
4.外硬内軟
外硬内軟な蒸米はコウジカビの育成に適しており、酒造りで最も重要な麹米造りに関わってきます。
代表的な酒米
酒造好適米
山田錦
言わずと知れた現代酒米の王様。おおよそ酒米に必要な要素を全て満たしているて、YK35(山田錦+きょうかい9号+精米歩合35%で鑑評会にて金賞が取れる)と言う言葉も生まれた程。
五百万石
スッキリとしたお酒や、フルーティーな吟醸酒に使われる有名な品種。粒が小さくて高度精米ができなことが欠点だけど、精米歩合50%の大吟醸も出てるし十分な気も・・・
雄町
山田錦が生まれる前の王様だった酒米。一時期絶滅寸前だったけど、山田錦とは異なる香りと味が見直されて少しづつ復権している。
酒米にも使われる食米
亀の尾
食米に適した酒造好適米(どっちに分類するか迷うお米)。山田錦に飽きた熟練杜氏が挑戦するらしい・・・。
日本晴
蒸しても粘りが少なく、硬さも適度にある為、酒米に利用される事もある。コシヒカリが誕生するまでの作付け面責1位。
複米酒と単米酒
従来の日本酒は複数の酒造好適米を使って作りますが、近年は単一の酒造好適米で作る単米酒も増えてきました。どちらが優れていると言う事ではありませんが、酒米毎の特徴をより感じたいなら単米酒、それよりも蔵の特色を味わうなら複米酒かなと、個人的にはお勧めします。
表記としては、単米酒であれば[例:品種 山田錦 100%(十割又は全量)]といった書き方がされています。複米酒でも蔵や銘柄によっては使用酒米を書いていたりしますが、その際は全ての使用米の名称と割合を記載する義務が生じます。
まとめ
酒米次第で日本酒の味はガラリと変わりますので、日本酒を選ぶ際にラベルに酒米に何を使っているかを気にしてみても良いと思います。記載のないものは、利き酒と称してどんな酒米が使われているかを予測するのも楽しいかもしれませんね。
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