無想 純米吟醸 散憂(さんゆう)ってどんな味?【日本酒きき酒レビュー】

無想 純米吟醸 散憂(さんゆう)ってどんな味?【日本酒きき酒レビュー】

無想 散憂(さんゆう) 純米吟醸 おりがらみ生原酒

特定名称:純米吟醸酒 (おりがらみ生原酒)

原料米:岩船産越淡麗100% 精米歩合:55%

アルコール度数:15度

日本酒らしい名前のはずなのに、ほとんど何も書かれていない表ラベルはどこかモダンな印象を受けます。副名の「散憂」は杜甫の「一酌散千憂」と言う一節から来ていて“一杯で千の憂いも散る”と言う意味で、裏ラベルの筆記体は「Goodtimes Supreme 」と書かれていて”最高に良い時間を”とかそんな意味の言葉です。

“無想”シリーズは通常ルートでの販売は無く、東京を中心とした全国十数店舗の特約店のみの販売となっています。日本酒は酒屋を巡って買うべし!

蔵元情報

大洋酒造株式会社 所在地:新潟県村上市飯野1-4-31

“大洋盛”の名前で地元新潟で親しまれている酒蔵さんで、新潟県開発の新しい酒造好適米“越淡麗”を主軸に日本酒造りをされています。2017・2018の2年連続で全国新酒鑑評会にて2年連続で金賞受賞しています。

HP:http://www.taiyo-sake.co.jp/

唎酒2018/08/25 製造年月18.3

購入日は2018/04/14なので4ヶ月以上低温貯蔵していたものになります。十分に味がこなれている事かと思われます、

色合い オリが漂ってほのかに有色

おりがらみとラベルにある通り、醸造による色付きがそのまま出ているのと、よく見るとおりが漂っています。ただ、蛇の目だと写真では解り難く、グラスに入れて後ろからライトを当てた写真が解り易かったので載せておきます。

どうです?おりが漂っているのが見て取れますよね。コレが”おりがらみ生原酒”の証です。

香り 果実味ある柔なかな香り

キャップ開けた写真

リンゴの様な甘くて華やかな香りが優しく、おりがらみ独特のオリ臭が少しだけ香ります。温度が上がるにつれて華やかな香りは弱まっていきますが、口に含むと香りを感じることができます。

味わい おりがらみ独特の旨味がイイ!

冷酒

口当たりは柔らかく、ふくらみのある甘みを感じさせ、ほのかな発泡感と程よい酸味が相待ってとても爽やかな印象を受けます。苦味も感じますが酸味と程よくバランスが取れているので気にならず、スルスルと呑み進めることができる軽やかさもあります。

呑み込む時の刺激は僅かで、余韻はまったりとしていて懐かしい様な心安らぐ後味です。

冷酒 グラス

グラスで飲むとより香りを楽しめます。口当たりが少し硬くなって、僅かに苦味が強まった様に感じますが、ほんの僅かな差なので、香りをより楽しむならグラスでと言う選択肢もありです。

冷や酒(常温)

より柔らかな口当たりになって、いっそう膨らみのある甘みを感じます。酸味が少し強く感じる様になりますが、果実味のある心地よい酸味です。

お燗(上燗45℃前後)

酸味と苦味が強くなりますが、苦味については酸味に隠れているので気になりません。しっかりとした主張のある味ながら、アルコール臭さは無くスッキリとした中々に口当たりの良い燗酒になっています。

燗冷まし

程良く酒精が抜け事で冷や酒に比べ甘みが強くなり、より一層やわらかでふっくらとした味に変化しています。若干酸味が強くなるのとオリの香りが強くなりますが、十分美味しく頂けます。

総評 香りも良くて旨味もある

おりがらみ生原酒でありながら呑みやすく、おりがらみの良い意味での特徴を備えたお酒です。

“香り良し” “旨味良し”なお酒なので、ちょっとした軽いおつまみを肴にしても良いし、ちゃんとした食事にも合いそうな感じ、出汁の旨みが効いていおでんや出し巻き卵と冷酒、湯豆腐の様なアッサリとした温かい料理とならお燗の組み合わせて呑みたくなります。

お燗にするなら「吟醸酒&おりがらみ」なので上燗くらいまでがオススメです。

あすすめ度

初心者 ★★★☆☆

程よい酸味と甘みのあるお酒なので特に呑みにくいと言うこともないですが、おりがらみ独特のオリ臭があるのでそれが気にいるかどうかで好みが別れる味です。

中級者 ★★★★☆

おりがらみ生原酒の中でも呑みやすい部類に入るお酒なので、是非とも味わって頂きたい一本です。

上級者 ★★★★☆

純米吟醸酒らしい香りよく優しい味で、おりがらみ特有の旨味があるので、吟醸酒でも旨味があるのが好きって人にオススメしたい一本です。

呑み終わり 2018/08/25

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